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夢をかなえるゾウ3 ブラックガネーシャの教え 水野 敬也 著

1.はじめに

夢をかなえるゾウのシリーズは、以下の1と4に続いて3冊目です。

帯には「仕事」と「恋愛」に効くとありますが、9割方は仕事の内容です。

1は若手向けですが、この3は仕事に慣れてきてもう少し上を目指したいときにフィットするような気がします。

bookreviews.hatenadiary.com

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以下では、これまで同様、関西弁のガネーシャが考えたり話したりしている内容の中から気になる課題を抜粋し、少し表現を統一して引用します。

2.内容

(1)ブラックガネーシャの課題

  • 自分がなんとなく見ているテレビ番組、なんとなくやっているゲーム、本当に欲しいものなのか?自分の収納やパソコンの中には、本当に欲しいものだけが入っているのか?もしそうじゃないとしたら、自分が本当に欲しいと思っている物は一生手に入らない。部屋の大きさが限られているように、自分が持てるものも生きている時間も、全部限られている
  • 自分の限界を超えて頑張れば、成長する。成長すると、頑張るのが楽しくなる。楽しくなるともっと頑張れる。すると、ますます成長する。これがもう1つの人生。同じ人間なのに、ほんの少し違う道を選んだだけで人生が全く変わる。
  • 頑張るのがしんどくなったら、欲しいものを手に入れた状態をリアルに想像してみる。そしたら、どんなしんどいことでも乗り越えられる力が湧いてくる。
  • 物事をマスターするのに一番大事なのは「本音の欲求」。何のためにそれをするのか、そのことがはっきりしていないとどんな分野もマスターできない。だから自分の欲求が見つかっていないときは、まずをそれを見つけなければならない。本音の欲求が見つかったら、三大法則を実践に移すだけ。
  1. うまくいっている人のやり方を調べる
  2. 一度自分のやり方を捨て、うまくいっている人のやり方を徹底的に真似る
  3. 空いた時間をすべて使う
  • 合わない人でもほめる。「あなたの優秀さが私には必要」とほめ、仲の悪かった人を強力な味方に変える。
  • 今までずっと避けてきたことをやってみる。避けてきたということは、嫌いだったり苦手だったりするわけだけど、頭のどこかでは「やったほうがいい」と思っている。そういうものに挑戦できるようになったら、自分の教養の幅が広がる。
  • 成功するために一番大事なのは「小さな勇気」。生きるか死ぬかを決断するような大きな勇気じゃなくていい。普通の人が不安で避けてしまうところを前に進む、小さな勇気が大事
  • 人に楽しく働いてもらうためには、まずその人の存在に対して感謝することが大事。その感謝の気持ちをできるだけ言葉にしていく。そういう感謝の言葉をもらうと、自分が人の役に立っていることが実感できるから仕事が楽しくなる
  • どんな分野にも、自分で工夫できる仕事はあるもの。そういう仕事を見つけて頑張り始めたら、仕事はめちゃくちゃ楽しくなる。
  • 心に余裕がなくても、ちょっとしたユーモアを口にすることで気持ちが軽くなったり、その場の空気が和んだりする。
  • 残念ながら、成功の特効薬に飛びついた人間が成功し続けることはできないから、あとから不幸になってしまう。
  • ただし、成功するだけが人生ではない。夢をかなえるだけが人生ではない。この世界は、自分がどこまで「知る」かを自分で決められるようにできている。自分はこの先の世界をもっと知りたいのか、それともここで止めるか、それを決めることができるのは自分だけ

(2)最後の課題

  • 人は努力を始めるとき、「我慢」から入る。痩せるためには食べたい気持ちを我慢しないといけない、勉強するときには遊びに行きたいのを我慢しないといけないとか。でも、自分の行動をコントロールするために必要なのは、楽しいことを我慢するのでなくて、もっと楽しいことを想像すること
  • 苦しみを乗り越えたときに手に入れられるものを、できるだけ紙にに書き出す。それを手に入れている自分を想像する。そうすれば、今の苦しみは将来の楽しみを手に入れるための必要な条件になる。また逆を言えば、もし目の前の苦しみから逃げてしまったら、将来欲しいものが手に入らなくなるから、今の自分はもっと苦しまないといけなくなる。
  • 問題を乗り越えるための方法を「自分で思いつく」のが大事。人間というのは、人から教えてもらうより、自分で思いついた方法やアイデアを試したくなるもの。

3.教訓

このシリーズには、巻末にガネーシャの教えや名言集といった、内容の超抜粋があります。

確かに、そこだけ数ページ分読めば本当に大事な部分はわかるのかもしれません。しかし、全体を通じて読んで、様々な背景を持った登場人物それぞれのストーリーを追っていくことで、自分がそういう場面だったらどう考えるかなど、思いを巡らせることが大切だと思っています。

 

本書でいえば、冒頭で、部屋の中にある大事なものを思い出して書き上げて、そこにリストアップされていないものはガネーシャにボコボコに破壊される、という場面があります。確かに、部屋の中には、本当に持っていないと困るのか、というものがいくつもあるのが事実です。

コロナ禍で部屋にこもっていたときにゴミ袋数枚分を処分しましたし、一度読んだだけで本棚にしまっていた本もメルカリで売りました。そうすることで、自転車の室内保管スペースや、再読したい本をストックする棚を確保することができました。

また、「本音の欲求」の場面では、主人公が「私は今まで色んなことに挑戦してきたけど、本音で何を望んでいるのかはっきりしないままはじめたことがほとんどだった」と自分を振り返っています。おそらく、自分も含めて多くの人が、何となくカッコイイからみたいな理由で始めて、そのまま続けていることが多いと思います。

自分で言えば、在宅勤務で出歩かなくなったり、年齢も上がり基礎代謝量が落ちてきたりで、以前の体形が維持できなくなりつつあります。ちょっと運動しないとなと、なんとなく始めるのでなく、こういう姿になりたいという具体的なイメージを持って運動なりトレーニングを始めないと、本当に望む結果を得られることはないと思います。

何事も、始めるからには覚悟を持って始めたいと考えています。