管理職おすすめの仕事に役立つ本100冊×2

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キャリア・ワークアウト キャリアの悩みを解決する13のシンプルな方法 田中研之輔 著

1.はじめに

先日、以下のプロティアンを拝読しました。

bookreviews.hatenadiary.com

その後、タナケン先生のYouTube動画をジムで体を動かしながらいくつか視聴してさらにお話に興味を持ち、本書を2冊目として購入しました。

34歳の佐藤さんが、営業から人事部へと本人希望とは異なる異動通知を受け、最初は意気消沈して不安を抱えながらも、(タナケン)先生のアドバイスを受けながら成長していくストーリー仕立ての展開です。

前書よりも実際の行動につながる実践的な内容で、あっという間に読み終えました。

以下では、特に印象に残った点を引用していきます。

2.内容

(1)「組織依存」からの脱出-キャリア・コンディションチェック

  • 大切なのは、自分らしく働いてアイデンティティを確立すると同時に、それが市場や組織からも求められること。この理想的な状態を手に入れるために必要なものが「アダプタビリティ」。「アダプタビリティ」は、組織や環境、社会の変化に適応する力。
  • キャリア形成がうまくいかず、行き詰まりを感じている状態を、専門用語で「キャリア・プラトー」という。キャリアの成長が一時的に停滞すると、現状への納得感が下がり、不安を感じるようになる。
  • キャリアに行き詰った原因を追究して、自分を責めたり後悔したりするのではなく、どうやってその課題を解決していくのか。「未来志向」「解決志向」で戦略を立てる
  • キャリアのオーナーは「自分」。自分のキャリアに対して決定権を持ち、誰かの意見ではなく自分の意志に従ってキャリアを築いていくこと、つまり「キャリア・オーナーシップ」を持つことがプロティアン・キャリアの神髄。転職は、自分が納得して働くための手段に過ぎず、=プロティアン・キャリアではない。
  • 転職の2文字が頭に浮かんだ場合にも、「今の会社で自分が成長できるかどうか」を軸に考え、まだまだ今の会社で獲得したいスキルや築いていきたい人間関係があると判断したなら、どうやってそれを獲得していくのか戦略を練る。今いる会社で獲得できる資本を最大限に活用する方法を考える
  • 世間では35歳以上は転職しづらくなるという意見が多いかもしれないが、それも無意識の偏見に過ぎないし、仮にそうだったとしても、「35歳以上でも転職できる自分」をつくればいい。年齢に関する無意識の偏見で、キャリアにブレーキをかける必要はない。年齢ではなく、日々の行動の積み重ねが、明日の自分のキャリアつくる
  • 企業側が終身雇用を守る体力はないと主張している中で、社会的にはできる限り長く働き、納税者として社会に貢献することが求められている。これはつまり、今後の社会の方向性を理解したうえで、企業に頼らず生き抜く方法を、自分で考えていく必要があるということ。
  • 「組織に残るか/独立するか」「転職するか/今の組織に残るか」といった「OR思考」ではなく、「会社員として働きながら個人事業主としても働く」「本業と並行して副業を始めてみる」といった「AND思考」をするのが令和を象徴する「行為者」の特徴。
  • たとえ学歴や才能があって大企業に入社したとしても、「持続的な行動」が伴わなければ、キャリア格差は広がっていく。だからこそ、自分の時間を何に投資し、どのような行動を取るかを戦略的に考え、日々継続して自分をマネジメントしていくことが重要。
  • キャリアは、生涯をかけた壮大なプロジェクト。自分を客観的に評価し、内省と自問を繰り返し、組織の内外で何ができるのかを自発的に考えて行動する。常に学び、自分の生き方を再構築する能力を磨き続けることが、「自律的キャリア」であり、「プロティアン・キャリア」。

(2)「自律型キャリアへの移行」-キャリア・トランスフォーメーション

  • 読書の投資効果を高めるコツは、アウトプットを意識しながらインプットすること。「その本の著者に会えたとしたら、どんな感想を伝えるか?」と考え、コメントを練ってみる。
  • 主体的なキャリア形成は、私たちのセーフティーネット。不確実性の高い世の中で、自分自身や大切な人の人生を守り、豊かにしていくためには、自らの未来をデザインするキャリア戦略が欠かせない。キャリア形成の鍵となる「ビジネス資本」と「社会関係資本」の蓄積に力を注がなければ、私たちのキャリアは、社会や環境の変化によって「赤字化」してしまう可能性もある。

(3)「プロティアン」への変身-キャリア・オーナーシップ

  • 業務改善やタスクマネジメントを徹底して行い、本業の生産性を上げる努力をすれば、副業する時間の余裕が生まれる。そしてその余裕時間の中で無理なくやれる範囲で副業をしていく。副業で本業がおろそかになる不安は、これまでの経験から生まれた「思い込み」にすぎない。
  • 今はお金を払って楽しんでいる趣味だったとしても、1年後には収入を得られる価値へと変えていく。時間軸を意識しながら、そう心に決めることが、「生産者」から「提供者」に回るときのファーストステップ。「提供者」に回ることを決めると、日々の行動が変わり始める。この行動の変化が、消費と生産をつなぐ「投資」のプロセス。
  • 受け取る側にとってハードルが下がったということは、発信する側にとってのハードルも下がったということ。つまり、オンラインで得られる学びの質も幅が広がっている。この変化を冷静に見極めながら、「今の私が本当に求めるべき学びだろうか?」と1つひとつ問い直す必要がある。学びの後には、自分なりに咀嚼する時間を持つことも大切。

3.教訓

私も40代となったものの、労働者としての生活はまだまだ続くことを思い、「今のまま数十年過ごしていくことになるのか」とキャリアコンサルタントの勉強を始めました。養成講座を受けにきている同志は、業界も年齢もバラバラながら、それぞれ意図を持って自身の将来に向かって歩みを続けていて、一緒に勉強することが刺激にも励みになりました。そして、受講期間終了後も自主勉強会を続け、社外の人とのコミュニティを持てた(プロティアン・キャリア診断No.13)ことは、何よりの財産(社会関係資本)になりました。

そして、キャリアコンサルタントの国家試験の受験直前に、本書の佐藤さんと同じく、自分か想像していた将来イメージとは異なる部署への異動となり、個人的にはキャリア・プラトー真っ盛りな状態となっています。

先日ようやく試験結果が公表されたので、まずは資格取得手続きを実施していくことになります。ただ、資格があるから何かできる、食べていける、ということはないので、副業なりなんなり、これまでのビジネス資本と掛け合わせて、経済資本化していくことをこれから考えていきたいと思います。