1.はじめに
最近、仕事をしながらモヤモヤしか感じない自分がいます。そんな中、書店を回遊していて、目に留まったのが本書です。
第4章には、本書の副題にもなっている、自分の人生の”主語”を取り戻すための、自分だけの「ブレない強み」を見つける10の視点、10のワークが書かれています。
それについて詳しく知りたい人は、ぜひ本書を手に取っていただければ幸いです。
2.内容
(1)「いい会社なのに、つまらない」理由
- 必要とされているのは、1つの領域を深く掘り、そこから汎用性を展開できる人-”軸”を持った器用さ。だからこそ、まずは1つ、自分の得意領域を明確にしていくこと。手がかりは、「過去に評価された経験」や「誰かに感謝された瞬間」。それがすべてのスキルを再配置するための起点になる。
- 環境が安定していればいるほど、人は変化の必要性を失っていく。だが、”内なる違和感”は消え去るわけではない。「このままでいいのか?」という問いは、いつも気を抜いたときにふと浮かぶ。その正体は、未来の自分が、今の自分に向けて送ってくる、微かなSOS。あなたが抱えているその違和感は、思いつきでも逃避でもない。心がまだ鈍っていない証。
(2)「優秀な人材」を迷子にさせる5つの罠
- 「キャリア迷子」は、決して個人の甘えや弱さによるものではない。それは、構造が生んだ必然であり、むしろ、”環境に適応してきた人”にこそ訪れる、目立たぬ副作用。けれどその違和感は、「自分を取り戻す始まり」。大切なのは、自分を責めるのをやめ、構造そのものに対して、自覚的に問いを投げること。疑問が芽生えたその瞬間こそ、思考が他人の手から自分の手へと、静かに戻ってきた証。
- 「自由だよ」と告げられたその瞬間から、私たちは孤独を背負った。”選べる自由”ではなく、「選び続けなければならない孤独」を。キャリアの選択肢が広がったのに、”生き方のモデルケース”は全く増えていない。その自由は、「どこへ向かうべきか」ではなく、「なぜ、そこへ向かいたいのか」を問うことから始まる。
- 違和感は、「弱さ」ではない。むしろそれは、変化をまっすぐに受け止められる強さの証。自分の感情の変化に気づけることーそれこそが、いま最も希少な能力。「このままでいいのか」と問い直せるのは、すでに思考の”主語”を他人から自分へと、少しずつ取り戻し始めている証拠。必要なのは、「正解」を探すことではない。「自分にとっての真実とは何か」を、自分の言葉で問い続けること。
(3)3つの資本と「唯一無二性」
- 「唯一無二性」とは、天才的な才能や圧倒的な実力のことではない。むしろそれは、他の人にとっては取るに足りないようなことに、なぜか自分だけが、しつこく引っ掛かってしまうーそんな”こだわり”の中に、ひっそりと潜んでいる。人知れず残り続ける、小さな違和感。それこそが、あなたという人の”重心”であり、静かな”核”。
- 「誰とも競わずにいられる場所」はどうすれば見つかるのか。その答えは、意外なほど近くにある。外ではなく、自分の内側。必要なのは、完璧な肩書きでも、整ったプロフィールでもない。丁寧に耕された違和感、自分だけの偏愛。この2つがあなただけの資本になっていく。「他人にはどうでもいいことなのに、自分にとってはどうしても大事なこと」。これを探してみよう。
- 「やりたい」と「できる」は、似ているようでまったくの別物。その間を埋めるには、時間と試行錯誤の積み重ねが欠かせない。人的資本は、「見える化」された初めて価値を持つ。ただ”持っている”だけでは、その可能性は眠ったまま。①スキルは、成果と紐づけてポートフォリオにまとめる。②経験は、「課題→行動→結果」の流れで、自己PRに落とし込む。③実績は、数字やビフォーアフターで、できるだけ具体的に示す。チャンスは、”伝わる形”になった履歴だけに反応する。
- 成功させる必要なんて、ない。むしろ、うまくいかなかった経験こそが、”語れる資本”になる。大切なのは、「再起可能な失敗」を、いくつも重ねていくこと。すぐに評価されなくてもいい。「自分の持ち札を、少しだけ外に出してみること」そのものに、十分な意味がある。人生を変えるのは、”何を知っているか”ではなく、”何を形にしたか”だ。未来を作る力は、すでにあなたの中にある。あとは、それに気づき、耕し、丁寧に形にしていくだけでいい。人的資本とは、日々の積み重ねの先に育っていく、確かな力。
- 共感を生む発信、誠実な姿勢、分かち合う視点ーそうした透明なコミュニケーションの積み重ねが、「この人と関わってみたい」と思われる空気を少しずつ育てていく。①自らの失敗から得た学びを、率直に綴る。②有益な知見を、惜しみなく言語化して差し出す。③誰かの発信に、誠実な言葉でフィードバックを返す。
(4)自分だけの「ブレない強み」を見つける
- 何を達成するかより、「どうあり続けたいか?」を問い直すほうが、人生はずっと続けやすくなる。「唯一無二性」がすぐに見つからなくたって、焦る必要はない。まずは、”自分がどうありたいか”を見据えること。そのうえで、毎日少しずつ、「自分だけのブレない強み」のことを、考え続けてほしい。
3.教訓
最後の最後に、WORK11が書かれています。
自分の心の声のみに耳を澄ませて「こうあれたら心地良い」という状態を、言葉にしてみよう
×「やりたいこと」を書く
・転職する
・副業を始める
・起業する
○「どうありたいか?」から考える
・月曜日に「しんどい」と思わないようになりたい
・無理して「楽しい」と思い込まないようになりたい
・「あなたらしいね!」と、言われる仕事をしたい
あー、自分に足りないのはこれだな、と思いました。
現在所属している部署は、これまで培ってきた業務経験や知見を十分に活かせる環境ではなく、未経験かつ希望していなかった領域です。そのため、キャリアに対する閉塞感を覚え、自分自身がまさに“迷子”になっているという実感があります。
こうした状況を受けて、転職を視野に入れ、すでに活動も始めました。また、会社の制度上は制約があるものの、副業にも挑戦したいと考えています。ただ、現実には思うように前に進めておらず、もどかしさを感じています。
これまで「どうありたいか」という視点で自分自身を見つめる機会は少なく、日曜の夕方になると、いわゆる“サザエさん症候群”のような気分に陥ることがあります。オンとオフの切り替えがうまくできていないのだと感じており、月曜日の訪れが憂鬱に思えることもあります。
だからこそ、「何をしたいか(want to do)」の前に、「どうありたいか(want to be)」を意識することで、少しでも気持ちが前向きになるのではないかと考えています。
本書を読んで印象的だったのは、モヤモヤを感じること自体が悪いことではなく、それはまだ自分が錆びついていない証だという視点です。その言葉に、少し勇気をもらえた気がします。これを機に、自分自身としっかり向き合いながら、10のワークに取り組み、自分にとっての「唯一無二性」とは何かを探ってみたいと思います。
