課長がおすすめする仕事に役立つ本100冊+

現役管理職が身銭を切って買って読む価値のあるおすすめの本だけを紹介するページです

代表的日本人 内村鑑三著

1.はじめに

日本の精神性の深さを世界に知らしめようと、1894年に英語で出版された本です。

西郷隆盛上杉鷹山二宮尊徳中江藤樹日蓮上人を取り上げ、彼らの言葉を引用しながら、優れている点を述べていくスタイルとなっています。

なお、「武士道」の著者である新渡戸稲造氏とは、札幌農学校(現北海道大学)の同級生で、「武士道」も英語での著作です。

2.内容

(1)西郷隆盛

  • 人の成功は自分に克つにあり、失敗は自分を愛するにある。八分どおり成功していながら、残り二分のところで失敗する人が多いのはなぜか。それは成功が見えるとともに自己愛が生じ、慎みが消え、楽を望み、仕事を厭うから失敗する
  • どんなに方法や制度のことを論じようとも、それを動かす人がいなければ駄目。まず人物、次が手段の働きである。人物こそ第一の宝であり、我々はみな人物になるよう心掛けなくてはならない。

(2)上杉鷹山

  • 赤ん坊は自分の知識を持ち合わせていない。しかし母親はこの要求を汲み取って世話をする。それは真心があるから。真心は慈愛を生む。真心さえあれば不可能なものはない。役人は、民には母のように接しなければならない。民をいつくしむ心さえ汝にあるならば、才能の不足を心配する必要はない
  • (藩主になる日の誓文)
  1. 文武の修練は定めに従い怠りなく励むこと
  2. 民の父母となるを第一のつとめとすること
  3. 次の言葉を日夜忘れぬこと「贅沢なければ危険なし」「施して浪費することなかれ」
  4. 言行の不一致、賞罰の不正、不実と無礼、を犯さぬようにつとめること

(3)二宮尊徳

  • 金銭を下付したり、税を免除する方法では、この困窮は救えない。まことに救済する秘訣は、彼らに与える金銭的援助をことごとく断ち切ること。かような援助は、貪欲と怠け癖を引き起こし、しばしば人々の間に争いを起こすもと。荒地は荒地自身の持つ資力によって開発されなければならず、貧困は自力で立ち直らせなくてはならない
  • きゅうりを植えればきゅうりとは別のものが収穫できると思うな。人は自分の植えたものを収穫するのである。
  • 一村を救いうる方法は全国を救いうる。その原理は同じである。当面の一つの仕事に全力を尽くすがよい。それがいずれ、全国を救うのに役立ちうるからである。

(4)中江藤樹

  • 古いものがあらゆる面で新しいものより優れているというわけではない。ただ、古いものが必ずしもすべて悪いものではなく、新しいものが必ずしもすべて良いものでも完全なものでもないというに過ぎない。新しいものにはまだ改良される余地があり、古いものにはまだ再活用される要素がある
  • 人は誰でも悪名を嫌い、名声を好む。小善が積もらなければ名は現れないが、小人は小善のことを考えない。だが君子は、日々自分に訪れる小善をゆるがせにしない。大善も出会えば行う。ただ求めようとしないだけ。大善は少なく小善は多い。大善は名声をもたらすが小善は徳をもたらす。世の人は名を好むために大善を求める。しかしながら名のためになされるならば、いかなる大善も小さくなる。君子は多くの小善から徳をもたらす。実に特にまさる善事はない。徳はあらゆる大善の源である。
  • 道と法とは別である。法は時により変わる。しかし道は永遠の始めから生じたものである。徳の名に先立って、道は知られていた。人間の出現する前に、宇宙は道を持っていた。人が消滅し、天地がたとえ無に帰した後でも、それは残り続ける。しかし法は、時代の必要にかなうように作られたものである。時と所が変わり、聖人の法も世に合わなくなると、道のもとをそこなう。

3.教訓

多くの本にも記載されている当たり前のことですが、以下の大切さに改めて気づかされました。

  • 自分の行いが自分へ報いとなって返ってくる。
  • 目の前の小さなことにも、最後まで力を抜かずに全力で取り組む。
  • 自己愛ではなく、周囲へ愛情を持って接する。

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