1.はじめに
先日、著者の岡本純子さんの講演を聞く機会がありました。
会場全体を使ったプレゼンで、単に説明する、ということでなく、聴衆と対話をしながら進める姿に感銘しました。
そこで、人前で話すことについて改善したいと考え、著書を購入しました。
以下では、個人的に気になった部分を引用していきたいと思います。
2.内容
(1)話がうまい人の「もっと話したい!」と思わせる雑談・会話のルール
- あなたの言ったことや行ったことなど誰も覚えていない。でも、あなたと接したとき、どんな気持ちになったかは、たいてい覚えているもの。「何を話したか」は忘れても、「何を感じたか」は一生残る。
- 「自分をアピールしたい」「自分が言いたい話を聞かせたい」、そうした自分への執着やエゴを「手放す」、つまり自分視点を「離す」ことが、「話す」ことを上達させる第一歩になる。相手の心の扉を開けたいのであれば、まずはあなたというカギが「相手というカギ穴」に合わせるしかない。
- マイクを相手に渡して、「相手に何を気持ちよく話してもらおうか」と考えることができれば、結果として、雑談や会話はどんどん弾む。
- もし30分以内に、相手への質問が3つ以上出ていなければ、要注意のサイン。「自分の話が止まらない人」、あるいは「話も質問もせず、会話が進まない人」のいずれかの確率大。ではどうすればいいか。やり方は簡単。「ど」から始まる質問をしてばいいだけ。
- 人は自分の経験の話をし、手柄や長所など、「自分の価値」をアピールしてしまいがち。「自分には価値のある話」でも、聞き手に価値のある話とは限らない。聞き手が最も耳にしたいのは「話し手の価値」ではなく「聞いている自分の価値」。誰だって自慢されるよりほめられたいもの。世界のエリートは、「徹底的な相手目線」を貫き、脱「自己アピール」の話し方で聞き手を魅了する。
(2)やる気をかきたてるほめ方・叱り方のルール
- 「承認(みとめる)」「共感」「賞賛(ほめる)」「感謝」の4つを組み合わせながらほめる。それぞれの言葉からとって「みかんほかんの法則」と呼ぶ。
- やってはいけないのは、一方的に考えを押し付ける「説教」や相手を傷つける「決めつけ」。相手を主語に「お前は○○なんだ」と非難するのではなく、自分を主語に「私は残念に思った」というように思いを伝えるようにする。最悪なのは、ポジもネガも、何のコミュニケーションもないこと。
(3)「ついていきたい」と思わせる人の共感される話し方のルール
- ただの「いい人」「できる人」ではなく、「いい気分にさせてくれる人」「できた人」へ。自分の能力を振りかざし強さを誇示するのではなく、人の気持ちを理解し、時には自分の弱みを認める強さを持つ。
- 「そうだね」「だいじょうぶ」「わかるよ」の頭文字を取って「そう・だ・わ」を口癖にしてみよう。それだけでも、相手には「寄り添ってくれている」「わかってくれている」という印象を残すことができる。
- あなたの話にどの程度、相手の心が動いているか、共感が生まれているかを確かめる簡単な方法が「AHA」の法則。聞き手から「ア行」か「ハ行」の感嘆詞がどのくらい出るか、想像してみる。
(4)できる人の超「エモロジカル」な説得のルール
- 「構造改革」「イノベーション」、、こうした「無駄話」の特徴は、感情を動かさない事実や抽象的な言葉ばかりが詰め込まれていることと、頭の中にまったく「絵」が浮かばないこと。
- 「大まか」ではなく、「丸めない正確な数字」で規模感とインパクトを出す。重要なシーンで、パパッと数字を挙げることで、「できる人」というイメージを醸し出すことができる。
- 強調したいメッセージを言う直前に、相手の脳の記憶スイッチをONにしてもらう「魔法の言葉」を仕込んで置く。「ポイントは大きく分けて2つあります」「これだけは聞いてください」「想像してみてください」。大切なのは、これらの言葉を言い切ったあとに、一拍置く(間を空ける)こと。この間による「じらし」によって、緊張感が生まれ、その後の内容に関心が集まる。
(5)聴衆を魅了する超一流のプレゼンのルール
- 「ヤッホー」と3回、音階と音量を段階的に上げる。3回目のヤッホーの直後、その音程と音量を保ったまま、プレゼンの第一声を発する。
- 聴衆にしっかりと目を向け、「みなさん、こんにちは~」とエネルギーを上げて呼びかける。そして、そのあとに、聴衆から「こんにちは~」という「こだま」が返ってくるのを待つ「間」を十分に置く。
- プレゼンは「モノローグ、ひとりごと」ではなく、「対話、言葉のキャッチボール」。「会場にいる友達とおしゃべりをしているだけ」、プレゼンは会場にいる一人ひとりとの対話の積み重ねである、と考える。
- プレゼンの冒頭の貴重な時間を、お礼や自己紹介などで埋めてしまってはもったいない。というのもプレゼンのオープニングは、なんといっても「インパクト」が大切。プレゼンは「冒頭30秒のインパクト」勝負。これをいつも肝に銘じる。
- 大切なのは、滑舌よりも「声の深みと個性」。
- 息を鼻からぐっと吸って、お腹の「水瓶」に空気をためる
- 歯磨き粉のチューブを絞るように、お腹をへこませて、口から吐き出す
- その息とともに、口を大きく開けて発声をする
(6)カリスマリーダーの魅せ方のルール
- 結局、自信などというものは「思い込み」でしかない。だから、「私には自信がある」と自分の脳に思い込ませてしまえばいいという考え方がある。その最も簡単な手段は「自信があるフリをする」こと。
- シンプルに言い切れば、説得力もぐんと増す。もし、リーダーシップを一気に高めたいと思うのなら、「と思います」「と考えています」、まずこの2つの言葉を極力減らしてみる。本当のリーダーは言葉を無駄遣いしない。リーダーシップはズバリ、語尾に宿る。
- 「言葉を伝える」のではない。「意味を伝える」。「何を伝えたいのか」ではなく、「どんな”思い”を伝えたいのか」を考えてみる。そう思うのであれば、自分自身がその思いを強く感じていなければならない。
- 誠実でなければ、人を動かすことはできない。人を感動させるには、自分が心の底から感動しなければならない。自分が涙を流さなければ、人の涙を誘うことはできない。自分が信じなければ、人を信じさせることはできない。
- 共感は自分の身内や考えを同じくする人たちの間で共有されても、その境界線を越えると敵意に変わる可能性がある。極端な感情移入に走り、排他的で、攻撃的になりうる「共感」の限界も理解しておく必要がある。
3.教訓
本書を読んで、今まで自分が人前で話すときにほとんど何も意識できていなかったことに気づくことができました。
人と話すとき、いかに自分が言いたいことを言うか、どうしたら少しカッコよく見せられるかばかりを意識してきたように思います。そんなことはどうでもよくて、相手にとって聞きたい話、意味が伝わる話をしないと、何も伝えることができないんだということを改めて認識しました。
そして、「ただいまご紹介にあずかりました」などの無用な枕詞や、やたらと「と思います」と語尾に繰り返すこと、このあたりから止めることを意識し、貴重な時間を使うにあたって相手にとって価値のある話をすることを心がけます。
