1.はじめに
出版社の紹介文によると、アメリカで500万部も販売されたベストセラー本です。
仕事がうまくいく本でもなく、いわゆる自己啓発的な内容でもなく、普段の心の持ちようについて説かれています。
100個のテーマに分かれているので、人によっても、置かれた状況によっても、その時の気分によっても、刺さる箇所は異なると思います。
2.内容
- こんなはずじゃない、もっとよくなるはずだと思い込むいつものパターンに落ち込んだら、今のままの自分でいいんだと心の中で言い聞かせること。批判をやめればすべてはうまくいく。人生のあらゆる場面で完璧主義を捨てるようになれば、人生はそれ自体で完璧なことに気づくようになる。
- あなたは死ぬほど忙しいかもしれない。だが「忙しい、忙しい」だけではストレスがたまる一方。スケジュールに押しつぶされそうになったら、頭で考えや悩みごとの雪だるまを作らないという簡単な方法を試してみてほしい。
- あなたが死んでも、やりかけの仕事は残ることを忘れないように。もう1つ言わせてもらえば、それは誰かがやってくれる。できないことにくよくよ悩んで、貴重な時間を無駄にするのはもうやめよう。
- 私たちには今しかない。コントロールできるのは今しかない。今この瞬間に焦点を当てれば不安を押しのけることができる。不安は将来起こるかもしれないことにくよくよすることで生まれる。
- 今よりもっと心豊かな人になりたいなら、相手に勝ちを譲る練習をするに限る。相手をただすのをやめる。その癖を変えるのは大変かもしれないが、努力するだけの価値はある。自分にとって最も大切な意見まで曲げる必要はないが、今日からは「たいてい相手の方が正しい」と思うようにしよう。
- 人生は公平ではない。それは不愉快だが、絶対に真実だ。皮肉なことに、この事実を認めると、気持ちがすっと自由になる。
- 基本的に「まず相手の立場を理解する」ことは、自分を相手に理解させるよりも先に、自分が相手を理解することの方を重視するという意味。自分と相手の間に豊かで内容のあるコミュニケーションを成立させたいのであれば、まず相手のことを理解するに限る。
- たしかに相手と口論したり、対決したり、自分の信念のために戦うべき時もある。しかし多くの人は、取るに足りないことを巡って戦い、人生を「つまらない戦い」の連続にしてしまう。そうなると人生は欲求不満の塊になり、本当に大切なことを見失う。
- 皮肉なことに、人から認められなくても構わないと思うと、かえって人は認めてくれるようだ。みんなが惹かれるのは、よく見せようとか、正しいのはいつも自分だとか、すべてを自分の手柄にしようとしない人だ。
- 「人に興味を持つ」ことと「傲慢になる」ことは紙一重。内心で相手と比べて自分の方が上だ考えると傲慢になってしまう。
- 批判したところで問題は一つも解決されないばかりか、世の中に怒りと不信をまきちらす。結局、批判されるのが好きな人は一人もいないのだ。批判されると、人は自己弁護するか内に閉じこもるのかどっちかの反応しかしない。
- 欲しいものではなく持っているものに意識を切り替えれば、人生は前よりずっと楽しくなる。おそらく生まれて初めて満足するという意味がわかるだろう。
- こうして欲しい、ああして欲しいとお返しを頭でもくろむと、穏やかな感情が消えていく。解決策は「お返しが欲しい」という自分の思いにまず気づき、それをやさしく打ち消すこと。そんな思いが消えたとき、穏やか気持ちが戻ってくる。
- 自分の緊張感は自分で作り出していることを認めなければならない。自分で設定した生き方、それに対する反応の仕方から緊張感が生まれる。
- 「なぜそう思うのか説明してくれないか」と友達に言ってみよう。相手をやっつけようとの意図からではなく、ただ自分とは違う見方を知りたいと単純に思うこと。相手の間違いを指摘するのではなく、充分に言いたいことを話させて満足させる。
- 楽しいことをしているとき、幸せな気分を味わいつつもやがては別の何かが取って代わることを自覚する。苦痛や不快を味わっているときは、やがて過ぎていくと悟っておく。
- 人に助け船を出すなとは言わない。助け船を出すべきことと、放っておくべきときをきちんとわきまえる。
3.教訓
今回は、100のテーマの中から、上述の項目をピックアップしてみました。
また少し悩みが増えたと感じたら、この本を手に取り、一度立ち止まって心を鎮めたいと思います。
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