管理職おすすめの仕事に役立つ本100冊×3

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感情的にならない本 不機嫌な人は幼稚に見える 和田秀樹 著

1.はじめに

前回投稿に引き続き、感情や機嫌をテーマとした本を読んでいます。

 

プロローグの中に、以下の言及がありました。

答えを決めつけないで、とりあえず「曖昧」なままにしておくということです。

感情的になりやすい人は、この「曖昧さ」が苦手です。その場で白か黒か、敵か味方か、右か左かといった決着をつけないと気が済みません。

だから、自分の意見が少しでも批判されると、「じゃあ、わたしが間違っているのか?」と問い詰めます。

あぁ、言っていることがよくわかります。

「俺は議論がしたいんだ」と言う人の多くは、議論ではなくてただ自分の意見を通したいだけではないのか、と感じます。

他にも、”確かにそうだ”と思える部分が多くあり、それら印象に残った部分を引用して紹介していきます。

2.内容

(1)人には「感情的になるパターン」がある

  • 相手が感情的に敵対していないとわかれば素直になる。自分の意見が受け入れてもらえるときには、気持ちも落ち着いてくる。つまらない意地を張ることもなくなる。押されれば、押し返そうとするのが「感情」
  • 自分の意見はあくまで1つの見方。他人の意見もまた1つの見方。その場で決着をつける必要はない。自分の優位性にこだわる人は、このウヤムヤというのが苦手。はっきり白黒の決着をつけたがる。もちろん勝ちにこだわる。ここで押し合いが始まる。ところが、「それもそうだね」といわれると押し合いも引き合いも始まらない。
  • ①「話にならない人」は一部の人だということ、②怒っても状況は変わらないということ。だったら放っておくしかないし、腹を立てても意味がない。冷静に考えればそういう結論になる。

(2)「感情コンディション」を整える

  • ふだんの感情を明るく保つためにも、動くことをためらわない人間でいてほしい。これは逆転の発想。行動を変えるというのは簡単にできることだから、試しに動いてみるだけでいい
  • 大事なのは、自分の感情を滞らせないこと。「どうして」とか「おもしろくない」、「せっかく考えてきたのに」といったイヤな感情につかまってしまうと、結局、そういう自分の気持ちと向き合うだけになる。内向きになってしまえば、いつまでも不機嫌が続く。「それもそうね」と切り替えることで、相手との話や街の様子に気持ちが向けられる

(3)「曖昧さに耐える」思考法

  • 認知的成熟度の低い人は、相手を敵か味方かのどちらかに分けてしまう傾向があって、いったん敵とみなしてしまうと、その人がなにをいっても反対するし無視する。たとえ自分と同じ意見だとしても、「こいつを支持するわけにはいかない」と考える。こういう受け止め方は、生き方をどんどん窮屈にする。
  • 曖昧さをまるごと受け止めるのが「曖昧さ耐性」の高い人。「なんだかよくわからないけど、まあ、いいや」で終わらせることのできる人。

(4)「パニックに陥らない」技術

  • 大げさに受け止めればそこにだけ目が行ってしまい、先のことを考えたり全体のダメージを見逃す余裕がなくなる。そういうときでも、「ではどうするか」とか「いまはともかく」という気持ちを取り戻すことができれば、むやみに感情的になることはない。諦めるのにはまだ早いこと、とりあえず何をすればいいかがわかってくるはず。
  • 冷静に考えれば、どんなときでも一定の確率で失敗の可能性がある。それがたまたま巡り合っただけだから、「こういうこともある」と受け止めるしかない。そこでもし、失敗を恐れて何もしないような人は、可能性を自分から捨てていることになる。こちらのほうがはるかにもったいない。

(5)「いつでも気軽に動く」技術

  • 感情コントロールの大切な技術に、「考えても始まらないことは考えない」というのがある。悪い想像は「考えても始まらないこと」。落ち込んでいたり悲観的になっているときは、悪い展開や悲惨な結末しか想像できずに、「やっぱりやめよう」となってしまう。そんなことを繰り返している限り、いつまで経っても悪感情から抜け出せない。
  • 根本的解決なんか目指さなくていい。やらないよりやったほうが「まし」なことはいくらでもある。その場しのぎでもなんでも、やらないよりましなことがあったらどんどん動いて実行すれば、少しずつ解決に近づいていく

(6)「小さなことでクヨクヨしない」技術

  • 出された結果はどうせ受け止めるしかない。異動でも降格でも配置転換でも、勤めている限り拒めないのだから、それがどんなに気の重いことだとしても自分を納得させるしかない。軽く受け止める人は、同じ災難でも感情だけ明るく保ち続けることができる。ショックは受けても、そのことでいつまでもくよくよしない。
  • 何かをすることには、常にメリットとデメリットがあると気づけば、「それなら動いてみよう」という答えをスパッと出すことができる。ためらうのはデメリットだけに目が行くからで、つねに「セット」としてメリットも用意されていることを忘れてはいけない。つまり、動く前にメリットとデメリットを比べてもあんまり意味がない。
  • わたしたちには自然な回復力がある。感情は生き物だから、自分でもどうしようもないときは落ち込むまま、イライラするままに任せても、どうせいつのまにか元に戻っている。だから「そのうち気分が晴れるだろう」と思うだけでも、クヨクヨしているときには少し楽になる

3.教訓

まず印象に残ったのは「曖昧さをまるごと受け止める」という指摘でした。この姿勢は、まさにネガティブ・ケイパビリティの概念を思い起こさせます。

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宙ぶらりんの状態に耐えられないと、心は落ち着きを失い、安定した気持ちを保てなくなり、不機嫌さへとつながってしまう。だからこそ、拙速に“自分が望む結論”を出そうとせず、「そういうこともある」「まぁいいか」と曖昧さを許容できることが、感情を整えるうえで重要な鍵になるのだと感じました。

また、「根本的解決なんて目指さなくていい」と言い切る姿勢には、強い興味を覚えました。私自身は、変えるなら徹底的に変えないと、かえって周知や調整に余計な労力がかかるという考え方に近いからです。しかし、著者の言うように「やらないよりはまし」という発想に立てば、完璧ではなくても前進できる余地が生まれ、結果として解決に近づく道筋が確かに見えてくるのだと気づかされました。

そして、「異動でも降格でも配置転換でも、勤めている限り拒めない」という部分には、なんとも言えない感情が湧きました。書かれていることは事実であり、組織に属する以上避けられない現実です。ただ、頭では理解しつつも、そう簡単に割り切れない自分がいることも否めません。

読み終えて感じたのは、弱さや揺らぎを抱えている自分を、もう少し優しく扱ってもいいのだということでした。曖昧さに耐えられない日も、割り切れない気持ちが残る瞬間も、すべて「自分が生きている証」なのだと思うと、少しだけ肩の力が抜けます。強くあろうとするより、弱さを抱えたまま進んでいく自分を認めていくことが、感情に振り回されないための第一歩なのかもしれないと感じました。

いつも機嫌よくいられる本 岡崎かつひろ 著

1.はじめに

最近、感情や機嫌、気分に関心があり、関連する本を読む機会を増やしています。

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今回も、タイトルを見て買うことを決めていた本の紹介です。

いつも機嫌よくいたいと思って読みました。

これからの心の持ちように参考になるところが多く、特に印象的だったところを以下に引用して紹介していきます。

2.内容

(1)いつも機嫌がいい人の「自分の整え方」

  • いつも機嫌がいい人たちは、自分にとっての「ちょうどよい加減」を知っている。その加減をひと言で表すなら「適当」であること。ただし、「適当」とは無責任という意味ではない。すべてを完璧にこなそうとするのではなく、どこに力を入れ、どこを”ほどほど”で済ませるか、そのバランスを見極めている。
  • 人生はネタづくり。うまくいかないことがあったときは、ぜひ自分にそう声をかけてあげる。「これもきっと、いつかのネタになる」とつぶやきながら、それを誰かに誇らしげに話す未来の自分を想像して、ニヤニヤしながら乗り越える。心の持ちようひとつで、失敗経験は極上のネタになる
  • うまくいかなかったとき、「失敗した」と思うのではなく、「次回のときのいい材料になった」と表現してみる。それだけで、次に向けて前向きに取り組む気持ちが湧いてくる。言葉の選び方ひとつで、自分の気分や思考が驚くほど変わる

(2)いつも機嫌がいい人の「ゆるいけど、たしかな人間関係」

  • いつも機嫌がいい人は、自分の価値を「勝ち負け」や「年齢」や「立場」や「収入」などで測っていない。だから、誰かと比べて1歩下がることがあっても、自分を卑下したり、落ち込んだりしない。それどころか、そこに余白を見つけて、その場を楽しもうとする。「張り合わない人」には、懐の深さがある。そして、そういう人にこそ、人は安心して心を開く
  • 大事なのは、取らなくてもいい責任まで取らないこと。実際、ご機嫌でいられる人たちは、責任を取らない人ではなく「責任の受け止め方」が上手な人。日常のちょっとしたズレや違和感、無理な依頼にまで自責の刃を向けるのは、やりすぎ。
  • 利害関係というのは、そもそも「メリットありき」の関係。どちらか一方にメリットがなくなれば関係が終了するのは、ある意味当然とも言える。大事なのは「利害関係の人に、信頼関係を求めない」ということ。たとえ関係が終わっても「そういうものだよね」と受け流せる。もっとドライに考えてもいい。

(3)いつも機嫌がいい人の「心地よいお金の使い方」

  • お金を使う基準は、「楽しいこと」か「役に立つこと」の2つ。「楽しいこと」にお金を使う場合、一見すぐに消えてしまうもののように思えるが、実は心に残る形で価値を生み続けてくれる。一方、「役に立つこと」は、短期的に派手さがなくても、長い目で見れば大きなリターンをもたらしてくれるもの。
  • お金はゼロサムゲームではない。支払ったぶん、必ず何かを得ている。だからこそ、「支払うことで得られるもの」に意識を向けてみる。「減った」ではなく「得た」と考える。

(4)いつも機嫌がいい人の「気分が上がる考え方」

  • 日々のなかで大切なのは、「他人の評価」を求めるのではなく「自分自身がどう感じるか」を重視すること。誰かに褒められるためにいいことをするのではなく、自分が自分を好きになれるような時間を持つ。そんな仕事の仕方が、毎日を充実させ、ご機嫌でいる秘訣。
  • 世界にひとりしかいない「自分」という価値に気づこう。人と比べ続ける人生は、どこかで行き詰まることが多いもの。それは、比較の対象が無限に存在するから。しかし、「私の生き方は、私にしかできない」と胸を張れるようになれば、比較の呪縛から自由になれる。

3.教訓

平常時の心の持ちようについて、多くの示唆を与えてくれる一冊でした。

いい意味での“適当さ”、失敗すら笑いに変えてしまう余裕、無用に張り合わない深さ──どれも言葉としては簡単でも、実際に身につけるとなると難しい姿勢ばかりです。

それらに共通しているのは、他人の評価よりも自分の価値観を大切にすることだと感じました。見栄で消費しないという姿勢も、その延長線上にあります。

他人を意識しすぎて振り回されるのではなく、「自分は自分」と考え、相手に過度な期待を抱かない。
そして、自分が心から楽しめればそれでいい──そんな軽やかな心のあり方を、これからの自分の軸として育てていきたいと思える内容でした。

未来のキャリアを守る 休職と復職の教科書 武神健之 著

未来のキャリアを守る 休職と復職の教科書

未来のキャリアを守る 休職と復職の教科書

  • 作者:武神健之
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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1.はじめに

先日、メンタルヘルスをテーマにしたキャリアコンサルタントの勉強会に参加した際、講師の方が推薦されていた本です。

私は基本的に、講義中に勧められた本は買って読むことにしています。やはり、その道の方「いい」とお墨付きをしている本は、いい内容ばかりです。

そして本書は、以下の文章から始まります。

メンタル不調にならないための本ではありません。

不調になっても、安心して「休む」選択肢をとれるようになるための本です。自分の不調を受け入れ、向き合い、うまく制度を利用すれば、適切な「休職」は、むしろあなたの未来のキャリアを守る選択なのです。

 

2.内容

(1)こころと身体のSOSに気づく

  • 原因がわからないのに、満足のいく睡眠が取れず、翌日のパフォーマンスに影響が出ているのならば、それは医者に行くことを考えるべき段階。これが週の半分以上あったり、合計しても4時間も眠れないことが2週間以上続く場合は、必ず医者に行くべき
  • 会社員の適応障害の場合、プライベートで特別なことがない限り、原因のほとんどは職場に関すること。仕事や職場の人間関係がストレスの原因の場合、職場以外では元気なことも多く、いわゆる現代うつ病と呼ばれる状態はこの適応障害。適応障害の人は休職し、職場から距離を取り一定期間休めば元気にはなる。乱暴な言い方になるが、会社を辞める決断をできた人は治る。
  • 「うつ病」「抑うつ状態」「うつ症状」の違い
  1. うつ病:精神障害の1つで、正式な病名
  2. 抑うつ状態:一般的な憂鬱感や抑うつ的な状態や気分を指す
  3. うつ症状:憂鬱感やうつ病に関連する特定の症状で、うつ病の診断となるわけではない
  • 1つの医療機関を受診すれば、きっとどちらの先生のほうがベターか、自分に合うかわかる。そして自分に合うと思う先生のほうに今後は通えばいい。2か所を受診する時間的・精神的余裕を持つためには、ある程度自分自身に元気がある状態、余裕がある状態のうちにメンタルクリニックを探し、通院を始めたほうがいい。
  • 休職を選択する前に「5枚のカード(選択肢)」を使う。全部使っても良くならない場合、そのときはもう休職しか切るカードがない。
  1. まずは通院を開始するカード
  2. 内服治療を開始するカード
  3. 違う薬を試してみるカード
  4. 業務を減らしてもらう、就業制限をかけてもらうなどのカード
  5. 精神療法を開始するカード
  • 今の時代、1つの会社に定年までずっと勤めることはない。大切なのはあなたがたとえば半年後もしくは1年後に、元気に働けていること。それが今の会社だろうと他の会社だろうと、それよりも優先順位を高くしなければいけないのは元気で働けているということ

(2)休職前半 じっくりと休む+好きなことをする

  • 回復期は元気があるときは、ぜひ好きなことをして過ごすようにお願いしている。好きなこととは、復職のために何かをするということではなく、純粋に自分がしたいからするということ。好きなことをやってもらうメリットは、気分転換や趣味を作ることで、今後復職したときに再休職になりにくくなること。
  • 「休職開始の診断書」は、休職について主治医と患者社員が共に納得したときに書いてもらい、必ず速やかに会社に提出する。その後、会社を休む。本人が納得して休職を開始しないと、治療としては意味がない
  • 自分で復職日を決めて、そこから逆算した生活をしない。実はこれは休職者の一番多い間違い。診断書の日付は、あくまでその日までは休むというだけの意味なので、勝手に復職日を設定して行動計画を立てることはやめる。
  • 誰も好き好んで病気になったり休んだりしているわけではない。治療のために必要だから、治療に専念しなければいけない状況だから休む。そこに良い悪いはない。休職理由によって、その人の評価や価値が変わることもない。だから、自己評価も変わらないでいい。
  • 処方されているものの、薬を飲んでいない場合、休職者には主治医にはその薬を怖くて飲んでいないことを次の診察で言うことをお願いする。もし主治医にそんなことは言えないという場合は、そういうことが言える雰囲気の主治医を選んだほうがいいのではないかと提案する。
  • 気分転換が上手な人とは、ストレスフリーな時間を生活のなかに自らつくりだせる人ということ。大切なのは、人と比べることではなく、自分が満足できるか否か。好きなことをしていると、人は無意識のうちに思考のバランスが整う。
  • 好きなことをしている人は、「仲間」と「居場所」があるという点。最近は、職場でも家庭でもない自分の落ち着く場所、アイデンティティを保てる場所をサードプレイスと呼んだりするが、そういった場所があれば、セルフケアの手法の1つである「相談相手を持つ」ことにもつながる。
  • 誰にとっても、仕事やキャリアよりも健康が大切。復職後も自分の健康をすり減らさなければ働けない職場環境なのであれば、それは職場があなたに合っていない、気力体力を超えたものであった可能性がある。そのことを復職後に気づいて退職、転職する方々も見てきた。健康が一番、職場は相性、これがその人たちが皆言うこと。

(3)休職後半 焦らずに復職の準備を。そして復職へ

  • メンタルヘルス休職者の多くは自分の体調を無視して欲張り過ぎた結果、最終的に休職になっている。復職準備期に大切なのはちゃんと自分の体調に合わせた自己管理をすること。自分の体調を考えて活動(図書館通い等)できること。
  • 自分の健康を損なうことにならないためにも、自分のこころのあり方を変えることが有意義だろうと思えたら、おすすめの「こころの準備ワーク」が3つある。以下のワークをまとめて「振り返り」という。振り返りができている人のほうが、復職後の再発率、再休職率が明らかに少ないと私の経験から断言できる
  1. 自分の症状について知る:いつからどのような症状が出始めて調子が悪くなったのか、どのように変化したか、休職を開始したときはどのような症状だったのか
  2. 原因と対処を考える:自分が調子を崩したきっかけや原因はどんなことだったか。次に起こったらどうするかを考える。
  3. 自分のこころの受け取り方を知る:原因に対して、どのような受け取り方(心の反応)をすればいいのかを考える。
  • 働く人の適応障害の多くの原因は職場にあることがほとんど。そのような環境に戻るのだからこそ、自分はそこにどのように適応すればいいのか、対策を立てる必要がある。休職になったことは、あなたや職場、誰の責任でもない。しかし、その職場に戻る判断をするのはあなた自身の責任。しっかり自分と向き合ってから、復職するようにする。
  • 復職とは、原則的に会社が求めた場所と就業時間で働くこと。復職後社員が働く部署を決める権利は会社にある。復職者の権利ではない。復職するときは多くの場合は、同じ会社、同じ部署、同じ仕事に戻る。
  • 復職に際して最も大切なことは、具体的にどのようなサポート(配慮)があると助かるのか、この点について明確に伝え、就業制限をかけてもらうこと。つらさを訴えたとしても、それは具体的な配慮にはつながらないことが多い。むしろ、訴えられた人からは、本当に復職できるほど治っているのか心配されてしまう。
  • 就業制限がついている間に、”残業を断る”ことを実践し身につけてほしい。主治医と産業医の命令だから、この期間にNOと言って断ったとしても業績評価には響かないことを同時に伝え、安心して断ることをお願いしている。今断ることができなければ、就業制限がなくなってからも断ることはきっとできない。そうならないために、今は断る練習期間だと考え、断るようにお願いしている。
  • 業務の変化に適応できない人も再休職になる可能性が高い。会社員が任せられる業務内容は時間とともに変わるもの。これは上司や会社が悪いわけではない。あなたも悪くはない。タフな状況だが、適応するしかない。自分は悪くないと適応努力をしない人は適応できず、復職後もつらい状況になってしまう

3.教訓

本書は、復職・休職という局面に限らず、日々の生活や思考のクセがどのようにメンタルヘルスと結びついているのかを理解する大きな助けとなりました。

読んでいく中で、特に自分にとって重要だと感じたのは次の5点です。いずれも、今後の生活で意識していきたい行動です。

  1. 義務感ではなく、自分が「したい」と思えることを選ぶ
  2. 言いたいことを率直に伝えられる関係性を大切にする
  3. 「仲間」「居場所」「相談相手」を持つ
  4. 断るべきときは、きちんと断る
  5. 他責にせず、環境に適応しようと努める

そして最終的には、「健康がすべての土台である」という一点に尽きるのだと改めて感じました。

冒頭で触れたセミナーでも、(細部は記憶が曖昧ですが)①健康、②お金、③スキル・能力、④ネットワークの中から自分にとって最も大事なものを選び、同じ選択肢の人同士で話し合うワークがありました。結果は、参加者の9割ほどが「①健康」に集まり、他の項目はほとんど人がおらず、話し合いにならなかったということもありました。

この「健康」には、身体面だけでなく精神面も含まれます。精神的な健康を保つためには、ストレスを相談できる相手の存在が欠かせません。厚労省の調査でも、約95%の人が「相談できる人がいる」と回答しており、そのうち家族・友人が約70%を占めています。やはり、日頃からのコミュニケーションが心の支えとなり、メンタルヘルスの基盤を形づくるのだと感じます。

www.mhlw.go.jp

 

未来のキャリアを守る 休職と復職の教科書

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  • 作者:武神健之
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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